Update : 2022.05.26

【卒業生インタビューvol.2】TOEIC400→カナダで正看護師に!

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「最初の留学の目的は、英語ができるようになって、帰国後は英語でも対応できる看護師になることでした。」

そう話すNanaeさんは現在、カナダの看護師国家試験に合格し、これからカナダで正看護師(RN: Registered Nurse)としてお仕事を始める予定です。

 

「最初の留学の目的は、英語ができるようになって、帰国後は英語でも対応できる看護師になることでした。」と語るNanaeさんが、

TOEIC 400のレベルから、

どのような学習をし、

どれくらいの期間で、

カナダ正看護師になったのか。

 

その志溢れる留学体験を聞いてみました。

 

 

まずは自己紹介をお願いいたします。

 

Nanae
日本で大学を卒業後、看護師として6年間病棟勤務をしました。その後1年半カナダにて語学留学をし、1年間ワーキングホリデービザでカナダでお仕事もしました。日本へ帰国後は外来にて8ヶ月勤務しましたが、看護師免許移行のためカナダに戻りました。

 

カナダで看護師になるためのカレッジ卒業時

 

 

 

一番初めにカナダ留学をしようと思ったきっかけは何だったか教えていただけますか?

 

海外ドラマや洋画が好きな母の影響で、私自身も大好きになりよく観ていました。中学までは英語が好きでしたが、高校に入り文法が授業の大半をしめるようになってから英語嫌いになり、赤点ギリギリの高校英語生活。センター試験でも英語は200点満点中90点…。単語力も文法力も低いまま社会人になりました。

 

英語のドラマや映画も吹き替えで観ていたため、英語嫌いになっても相変わらず英語に触れる機会はありました。ところがある日、観たかった映画の上映が字幕のみしかなく、内容はわかったものの字幕を追うのに必死で映像を楽しむ余裕があまりあく、記憶に残りませんでした。英語が聞き取れたら映像をもっと楽しむことができたのになーと思う一方で、普段なかなか聞かない俳優さんの本当の声と緊迫感を感じることができたことも楽しく、もう一度英語を勉強したいと思うようになりました。

 

また留学に対して少し憧れがあったので、看護師として最低5年働いたら留学してみようかな、とぼんやりと考えてはいましたが、具体的にはなかなか重い腰が上がらない、という状態でした。

 

 

なるほど。確かに、お仕事しながら留学準備は簡単ではありませんよね。では何がきっかけで実際の準備に取り掛かったのですか?

 

ある日、留学フェアに行ったことがきっかけで留学する気持ちが大きくなり、その後1年ほどかけて英語ができないなりに日本語でビザや保険について調べたり、語学学校の英語のホームページを読んだりして情報収集をし、準備をしました。

 

この時はまだ特にカナダに興味があったわけではなかったのですが、偶然ながらこのカナダ留学が、後に自分の人生の分岐点になったのです。

 

 

大きなきっかけは、後で振り返ってこそわかるものですね。ふと感じた気持ちを大切に進んだNanaeさんですが、カナダ留学はどのようにスタートしましたか?

 

欲張りな目標ですが、留学するからには帰国後「英語でしゃべってみて!」と言われた時に自信をもってしゃべれるくらいにはなりたいし、ドラマや映画を英語で楽しめるようになりたいし、できれば将来、英語でも対応できる看護師になりたいと考えていました。

 

でも留学前に受験したTOEICは400点だったため、語学学校を開始する前に、文法と発音の基礎を叩き込み、習ったことをもって語学学校でレベルアップしていこうと考え、渡航後すぐにVectorに入学しました。

 

 

 

ご自分にとって一番確実に英語習得なる道はなにか、しっかりお考えになったのですね。いざ入学したVectorはどんな感じでしたか?

 

受講前は「まぁついていけるだろう」と根拠もなく思っていたのですが、実際に受けてみると品詞はもちろん、自動詞・他動詞の違いもわかっていなかったため、最初の4週間は【文法インプットコース】で必死に勉強しました。

 

文法力はほぼゼロだったため、復習にも予習にもとても時間がかかり、4時間睡眠などという日もけっこうありました。

 

多分、人生で一番勉強したと思います。

 

インプットコースでやっていたことは、その後の語学学校やカレッジではもちろん、看護師免許移行に必要な英語試験(IELTS)の勉強でもかなり役に立ちました

 

ちなみに留学を決心してからマンツーマンで英語を習っていたのですが、文法など全く気にせず問題を解いたりリスニングをしたりしていたので、英語を声に出す勇気は身についたと思いますが基礎を固めることはせず、「やった気になる英語学習」しかしてなかったなーっと思います。

 

その次に受講した【発音アウトプットコース】では、母音・子音の発音習得をするとともに、文構造を考えながらさらに発音に気をつけながら話すことを学びました。お腹から声を出す練習のために、クラスメイトと共に海に向かって英文を大きな声で話す練習をしたのは良き思い出です(笑)。

 

また街中で見かける単語は、意味だけではなく発音も調べ、目につくたびに意味を思い出しながら発音してみました。電車やバスの説明文や、メニューに出てくる知らない単語、看板や、食品の箱に書いてある作り方など、手当たり次第に調べては発音しました。帰国後に日本で看板などを無意識に探していて、英単語や英文を探す癖がついていたのだなーとちょと嬉しかったです。

 

発音アウトプットコース修了後は語学学校でレベルを上げ、医療英語コースを受講しました。医療英語の基礎知識だけでなく、一定以上のレベルの人の混合クラスだったため、上級クラスのスラスラしゃべれる人たちを日々目標にしながら、やる気をもらいつつ学ぶことができました。その後は興味のあったTESOLのカレッジに行く予定があったので、カレッジ通学前にスピーキング力をあげようと思い、語学学校を一旦休学して、またVectorへ戻りました。

 

【上級スピーキングコース】では、初めて言う単語や文でも、発音や文法を間違えないように気をつけながら話す、という練習をし、一発で正確に言うという大変さと難しさを実感しました。英語でのプレゼンやシャドーイングについても学びました。プレゼンはその後のTESOLコースだけではなく、免許移行のために通ったカレッジでもとても役に立ちました

 

シャドーイングは日々の課題にもなっており、私自身とても好きなトレーニングなので、現在は趣味化しています(笑)。Vectorのシャドーイングは一般的に言われているものとは少しやり方が異なります。単純に各単語のアクセント部分や発音に気を付けるだけではなく、その文の中で伝えたい部分の強調、抑揚、緩急が自然な英語のリズムについて学ぶこともできました。

 

また自分で自分の発音、リズム、イントネーションを修正するスキルも身についたと思います。おかげでリスニングは得意科目になり、IELTS勉強時にも他のセクションに勉強時間を割くことができました。

 

このコースを終える前後からようやく聞き取りに自信が持て、言いたいことを英語で表現できるものが増えてきたので、英語で話すことの楽しさを感じ始めました

 

 

そしていよいよワーキングホリデーのお仕事を始められたのですよね。どのようなお仕事内容を担当されたのですか?


ワーキングホリデーでは、1年間の仕事を通してさらに英語でコミュニケーションをとることへの抵抗が減ったと思います。仕事場ではレジやアプリ紹介、店内放送など定型文があるものがいくつかあったので、まずはそれだけでも発音100%かつスムーズに言えるように練習しました。また、自分が好きな話し方をする同僚の真似をしながら店内放送にトライしたり、Vectorで学んだことに気をつけて日々過ごすことができました。

 

ワーホリ中は大忙し!


ワーホリでも昇格できる制度があり、より複雑な仕事にもトライしてみたかったので、昇格試験を受けると見事合格。その後は新人トレーニングや店内の価格表・ポスター等の発注、商品管理、レジでの返品交換など、クレーム対応も含まれる業務にも従事しました。

 

これらの経験を通して、英語を使うことへのハードルがより下がったと感じます。

 

また帰国後に外来看護師として勤務する中で、日本語が苦手な方の対応をする機会もあり、英語が自分のスキルの一つになったなと感じた瞬間でもありました。

 

 

 

 

まずは英語スピーキング力を確実に上げるために、Vectorで学習したことを基本として、カナダ生活のありとあらゆる経験をすべて統合しながら、さらなるコミュニケーション力アップを目指されたのですね!さていよいよカナダで看護師になろうと決断されることになったと思うのですが、その過程をお聞かせいただけますか?

 

最初の留学の目的は、英語ができるようになって、帰国後は英語でも対応できる看護師になることでした。つまり留学後は日本へ普通に戻ることを考えていたのです。

 

しかしカナダで2年半ほど過ごす中で、週末は休日を全力で楽しむ人が公園や海・山にたくさんいたり、ワーホリ時代もみんなが積極的に有給を使ってリフレッシュしていたり、仕事にもプライベートにも全力投球しているのを目の当たりにして、カナダはそれが実現できる社会なのだな、というのを強く感じたのです。

 

人口1万人ちょっとの町の観光名所の写真スポット

 

裏庭から見えたオーロラ

 

広大な自然が広がるカナダ

 

そういった経験から、カナダではより自分らしく過ごすことができるのではないかと強く感じ、移住したいと考えるようになりました。

 

さてそれでは、カナダに住むとして、どうやって生きていこう…と考えた時に、やっぱり好きな看護師の仕事をしたいなーと思い、ここから、看護師免許を日本からカナダに移すための道のりが始まったのです。

 

 

なるほど。これからの長い人生、好きなお仕事をしながらより自分らしく生きられる場所を見つけたことが、きっかけだったのですね。ではカナダの看護師国家試験に向けて、まずは何から始められたのですか?

 

運良く、カナダで看護師を目指している方と知り合ったので、その方にまず話を聞き、大まかな手続きを知り、ビザコンサルタントさんの話を聞きに行ったり自分で情報収集をした結果、私が今目指しているのは長く厳しい道のりで、早くても3年・長ければ5年以上はかかるということがわかりました。しかしどうしてもカナダに移住したい、そして看護師がしたい、と思っていたのでチャレンジしてみることにしたのです。

 

カナダ以外の国で看護師免許を持つ人は、Internationally Educated Nurses (IENs)と呼ばれ、免許を国から国へ移行できるシステムがあります。免許移行の審査を行う機関や流れについて調べた結果、大半のIENsが審査の途中で指定された学校に行く必要があることがわかりました。

 

異国で、しかもいろいろな文化が混ざった国で、しかも母国語でない言語を使って看護をするのはとてもリスキーであり、きちんと教育を受けて自信をもって臨床に入りたかったため、永住権を持たない留学生が行ける学校を調べました。

 

BC州にも一つ学校があることがわかり、また、審査機関が認定しているコースだったので、学校にいきながら他の審査を進めればよいのでは?と考えました。その学校に入学するため、そして、免許移行の審査のため、英語の点数が必要だったのでIELTSの勉強を始めました。

 

 

着々と前へ進み続けたNanaeさんの行動力には、迷いがないですよね。これから同じような道を目指す方へ「これは知っておいてほしい!」「これだけはやっておいた方がいい!」というアドバイスはありますか?

 

カナダへの看護師免許を目指す方にぜひ知っておいていただきたいと思うのは、看護師になるまでのスケジュールを事前に綿密に立てておくこと、自力で情報収集する力をつけること、そして英語力をできるだけあげておくことがとても大切だということです。

 

IENsが免許移行をする過程はかなり複雑で、いくつかの審査期間がそれぞれのアセスメントをします。英語テストも各審査機関からのアセスメント結果も有効期限があるため、看護師になるまでのスケジュールを事前にしっかり立てておくことが大事だと感じました。

 

また、私が手続きをしていた3年半の間にも、審査内容や手順が変更されることがあったので、看護師になるためのルートをいくつか考えておくとともに、最新情報を自分で把握する力を持っておくことも大切だと思います。

 

さらにIENsが看護師免許を移行するために、個人的に一番大きな難関だと感じたのは、英語力の証明です。英語は日本人だけでなく、フィリピンやインドなど英語で教育を受ける国の出身者でもつまずくことが多く、最悪の場合ビザの有効期限が切れてしまい、あきらめて帰国せざるを得ない状況になることもあるため、英語力はできるだけ早いうちにあげておいた方がが、手続きはスムーズに進むと思います。

 

 

 

 

 

そして今春、看護師国家試験に合格されたのですよね。おめでとうございます!これまでを振り返って何か感想はございますか?

 

2021年4月にBC州のカレッジを卒業し、その後英語の審査を突破。2022年3月にカナダの看護師国家試験に合格しました。これからカナダでの看護師経験を積む予定です。

 

厳しいコースを経てカレッジ卒業

 

カレッジでのプレゼンテーションの様子

 

6年前、TOEIC400点から始まりましたが、Vectorで文法・発音・スピーキングの基礎を固めることができたので、その後の英語学習がかなり楽になったとともに、点数が伸びない時期でもVectorで習ったことで試していないことを試したり、習ったことをさらに工夫したりして勉強を続け、ここまで辿り着けたのだと思います。

 

英語力はいくらあっても困るものではないので、習ったことは忘れず、できれば習慣や癖になるよう日々の生活の中に落とし込んでいくのも、地道に英語力を上げる上で大事なのではないかと思います。

 

私自身もこれからカナダに住んで仕事をしていく上で、もっともっと英語表現を増やしていきたいと思うので、これからも一歩一歩英語力を伸ばし続ける努力を続けたいと思っています。

 

150km離れているロッキー山脈が見えるほど平地なカナダ・アルバータ州

 

まさに長きに渡る様々な経験を乗り越え、勝ち取った結果ですね。カナダに移住し、正看護師として生活したいーー4年前にNanaeさんが描いた夢が叶い、私たちも大変嬉しいです。改めまして、おめでとうございます!これからのNanaeさんのご活躍をとても楽しみにしております。今回は、細かく体験談をお聞かせいただきありがとうございました。

 

※本稿に含まれている様々な情報は、Nanaeさんが体験された時点での情報であり、2022年4月以降変更されたものがあるかもしれません。実際に行動される際は、ご自身で十分な情報収集をし最新情報をご確認ください。以前の情報に基づいてご行動された結果発生するいかなる問題にも、Nanaeさんおよび当校は責任を負えませんのでご了承ください。

 

 

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